ガンなどの病気は早期の発見と早期の治療が重要だと言われているが、それはAGAも例外ではない。頭皮がくっきりと見えるようになってからではなく、抜け毛が増え始めたときに治療するほうが改善しやすい。なるべく早期の対処が望ましいのだ。
では、医療機関におけるAGA治療とは、実際にどのようなことが行われているのだろうか。まずは、医師が問診をしたあとに拡大鏡を使って毛髪や頭皮の検査を行う。この検査はトリコスコピーと呼ばれており、医療機関によってはトリコスコピーを看護師に任せるところもある。検査器の使用方法と毛髪の密度や太さを測る数値の読み方は、看護師も理解しておく必要があるだろう。AGA治療を専門とするベテラン医師であれば、患者の症状とトリコスコピーの結果を見ただけで、今後の治療方法を9割方明確にすることができる。
AGAが初期の段階であれば、サプリメントを処方した治療になる。日常の食生活で栄養不足や栄養素の偏りがあったりすると、AGAの症状が出始めることがあるためだ。そこで日常の食生活では十分な栄養補給ができない患者のために、サプリメントを摂取することで体内の栄養バランスを整えるといったことをまず行う。ただし、サプリメントは医薬品に該当しない。そのため、ネット上では消費をあおるための過大広告がしばしば見受けられる。サプリメント治療では、過大広告を信じた患者からさまざまな意見を言われることがあるかもしれない。そのような状況で患者に正しい情報を提供し、医師が適切な処方を行う手助けをするのが看護師の役割でもあるだろう。
このように、AGA治療に携わる看護師は正しい知識の習得が重要であると言える。